印刷豆知識
枚葉印刷でおこりやすいトラブル
グロスゴースト
ベタ面に多く発生するが、反対面の絵柄に対応した部分の光沢の差によって影が現われる。
原因(確認事項)
インキ用 紙印 刷
●先刷りインキ中のビヒクル分の浸透によって、裏面のその部分にあたる後刷りインキの浸透がおさえられて、光沢が上がり影が発生する。
●先刷りインキが乾燥する過程で発散する分解生成ガスが、裏側のその部分にあたる後刷りインキの乾きを促進して光沢を高め、影を生じさせる。
●吸収性が悪い。
●平滑性が高い。
●後刷りの絵柄がベタ面のときに目立つ。(中間調以下の絵柄では発生しても目立たない)
●墨ベタ、紺藍ベタなど、乾燥のわずかな差が、ブロンズの浮き方を微妙に変化させる色に多い。
対 応
●乾性油量の少ない、溶剤型インキを使用する。 ●高級アート紙で平滑性の高いものや、パール、メタル調の特殊コーテッド紙や合成紙など浸透性の悪いタイプは特に注意し、乾燥過程で風入れを行う。 ●ベタ面を先刷りする。
●後刷りの乾燥過程で、風入れを行う。
●先刷りから後刷りまでのインターバルを長くとり、先刷りインキのガスの影響を少なくする。
●ゴーストが発生してしまった印刷物は、艶出し加工(OPニス、ビニール引きなど)を施すと目立ちにくくなる。

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